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■■■自然と人に恵まれて自由自在の田舎暮らし
田舎暮らしの本 2000年4月号掲載

乗馬
大山を目前に眺める岸本町には自然の恵みがいっぱい。森に入れば春には山菜、秋にはキノコ、ついでにツルを採ってクラフトも楽しめる。馬や牛が草をはむ牧場では乗馬やバターづくりに挑戦。そんな岸本町に惹かれて、分譲地にはたくさんの家族がやって来た。分譲地の購入者と地元の方たちとの交流会も開かれて、今、大山に暮らす仲間の輪も広がっている。

(乗馬につる細工大山の自然を満喫)
大山はその優美な姿から伯耆富士と呼ばれる。こと岸本町から眺めるそれは神々しいほどで、この山が信仰の対象とされてきた理由がよく分かる。その素晴らしい大山の麓にある自然に恵まれた分譲地が大山リゾート。関西圏から車で三時間ほどと比較的近いこともあり、田舎暮らしのフィールドに選ぶ人が増えている。

米子から分譲地に向かって車を走らせていると、道路わきの歩道を馬で歩いているグループに出会った。聞けば分譲地の人たちで、初めて馬に乗ったのだという。

「今日は分譲地の交流会で、乗馬はその体験コースの一つなんです。クラブがあるのは知っていたので、機会があれば乗ってみたいと思っていたところなんですよ」
つる細工初めてでも、ずいぶん乗れるものなんですねと感心すると、

「気持ちいいですよ。会員になって定期的に乗るのもいいですね。ちょっとぜいたくな田舎暮らしですよ」

と元気な声が返ってきた。なるほど、乗馬はリゾート地の一面を持つ大山ならではの楽しみではある。

大山をバックに記念撮影のあとは渓流植物園に行ってみた。そこは昨年の秋、分譲地の隣に新しくできた川沿いの公園。今日の交流会ではつる細工の会場になっている。地元のガーデニングクラブのメンバーを講師に、参加した人たちは四苦八苦しながらも楽しそうに、初めてのつる細工に話をはずませていた。

つるは分譲地の周辺でいくらでも採れる。本当は葉が落ちて雪が降る前に集めるのがいいらしい。大山には冬には雪も降るけれど、四季のメリハリがはっきりしているだけ自然が豊かなのだろう。ここに住む人の多くはツルばかりかキノコや山菜採りを毎年楽しみにしているそうだ。
乗馬・交流会■<写真上>交流会では分譲地近くのクラブで乗馬を楽しんだ。初めての方ばかりだが、堂に入ったもの。
■<写真下>交流会ではご近所にお住まいの染色家の川原先生の指導のもと、染色を楽しんだ。

(分譲地と地元をつなぐ岸本町リゾート交流会)
乗馬、つる細工のほか、染色やバターづくり、ガーデニング教室、ゴルフなど大山の環境を生かした体験をグループごとに楽しんだあと、夕方からは町長はじめ地元の人たちも交えての懇親会が持たれた。今回の「岸本町リゾート交流会」は、大山の自然を楽しむ分譲地の人同士、そして分譲地と地元との出会いの場をつくろうという趣向である。まず町長があいさつ。

「ようきてごしなった。自然あふれる岸本町には肥沃な大山黒土と大山の清冽なわき水があります。今日はこれらを生かしてつくった自慢の特産品を味わってください。そして大いに交流を深めてください」

と言われるとおり、会場では地ビールや地元八郷米コシヒカリ、山芋入りソバ、二十世紀梨、桑の実ジャム・・・とおいしい大山の味がふるまわれた。つまりは「特産品をはじめ大山の魅力を広めてください」というわけなのだが、あらためてこの土地の豊かさを味わえば、岸本町の分譲地にかける期待も伝わってくる。

どのテーブルでも会話がはずんでいる。広い分譲地だけに、この交流会で初めて顔を合わせる人も多いようだ。しかし、分譲地での楽しみをあれこれ語れば話題は尽きない。

「食べ物といえば、ここは山なのに魚もおいしいんですよ。車で二十分も走れば日本海ですからね。冬はカニもおいしいですよ」

とのこと。たしかに車なら、日本有数の漁港として知られる境港まで出ても一時間とかからない。また、帰りにスーパーに寄ってみれば、売場に並んだ魚介類も都会とは違って新鮮そのものだった。会う人、会う人みんなが大山の自慢をする理由は、何と海にもあったのだ。
つる細工・懇親会・交流会■<写真上>慣れた手つきでつる細工をする東智子さん。この日は娘さんの裕美さん、ピアノの先生の生田三余子さんも一緒だった。
■<写真右>懇親会には分譲地を利用する200人近い人たちが集まって親睦を深めた。
■<写真左>交流会で挨拶する町長の河合勝さん。リゾートと地元との交流をはかりたいという。

(洗練された田舎では楽しみはさまざまに)
交流会の合間に、分譲地に別荘を建てて十二年間利用している東智子さん(52歳)にお話を伺った。

「大阪の茨木インターの近くに住んでいるので、高速道路に乗れば大山までは思ったよりも近いんですよ。国立公園になっているほどですから、環境は思った以上にいいですしね」

大山には月に一〜二回訪れて、気の合う友人と過ごす。最初は珍しくてあちこち名所に出かけていたが、最近では分譲地のなかを散歩するなどして、ゆっくりとした時間を楽しむことが多いという。

「緑に囲まれた分譲地の静かな雰囲気が気に入っています。ただ、お友達とおしゃべりしていると、たまにレストランで食事がしたくなることもあります。そのときは我慢しなくてもいいんです。歩いて行ける範囲にお店があるんですから。田舎暮らしをしながら、そういう都会的な楽しみも味わえる。これは大山ならではの魅力ですね」

東さんはご主人がリタイアして、時間に余裕ができたら、さらにゆっくり大山で過ごそうと考えている。だから、本やアルバムはみな別荘に運んでいるそうだ。

「思い出はみんなこちらに持ってきているんです」

また、お皿や時計など、別荘には思い出深いものが多い。

「最初に何も買っていなかったから、お友達がいろいろ持ってきてくれたんですよ。ですから、一つひとつにみんなの気持ちがこもっています。それがうれしいですね。」

けれども、東さんには一つだけ失敗があった。それは、屋根の勾配を入り口の方向に向けて流してしまったことだ。「雪が降ったとき、退けるのが大変なんですよ。これから建てられるなら設計には気をつけてください。でも、それ以外は冬でも問題なく過ごせます。道路は除雪されますしね。また、何かあれば管理人さんがすぐに来てくれて、親身になってお手伝いしてくださいます。そういう親切に触れるからこそ、大山にはますます愛着がわいてくるんです」
交流会・刺繍・大山と分譲地■<写真右>交流会でつくったつるカゴに花を飾る井上美津代さん。
■<写真左上>静かに刺繍をするのも大山での井上さんの楽しみ。
■<写真左下>間近に眺める大山は分譲地のシンボル。

(何よりも森の空気が好きだから)
ガーデニングが好きな井上美津代さん(54歳)は、プランターで育てた花やバーブの苗を分譲地の庭に植えるのが楽しみで、二十年来のペーパードライバーも返上、兵庫県姫路市から週末ごとに大山に通っている。

「秋に植え込んだ株が五月になるといっせいに咲いて、本当に気持ちがいいんですよ」

ご主人の転勤で引っ越しが多かった井上さんだが、どこへ行ってもたくさんの友達ができた。近所で有名になるほど、庭いっぱいに花を咲かせていたからだ。

「どんなところでもお花の好きな人は必ずいるでしょう。お花をきっかけに、いろいろお話できるんですよ。そして引っ越しのときには、花はみんなお友達にあげてくる。新しい土地では、また種からスタートするのよね」

そんな井上さんだから、大山でもすぐに友達ができた。

「ここにはお花のきれいな家がたくさんあるでしょう。お互いに持っていない花を交換しあったりして、家族ぐるみでお付き合いしていますよ」

以前、井上さんは信州に五年ほど暮らしたことがある。その雰囲気が気に入って、永住したいと考えていたという、そして関西に移ったのち大山を訪れた。木々の緑に囲まれた風景が信州と変わらない。そう思うとうれしかった。

「それで大山に家を建てて、庭にはシラカバまで植えたんですよ。どれだけ根づくかしらね」

シラカバの下にはハーブや野草をたくさん植えた。夏暑すぎず水はけもよい土地だから、いずれも育てやすいそうだ。

「大山に来て車を下りると、森の澄んだ空気に包まれてね、気持ちがスーッとするんですよ」

と井上さん、今後は山菜やキノコも覚えて森のパーティーを開きたいと笑顔で話してくれた。
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